「随筆」「エッセィ(essay)」「コラム(column)」と似たような言葉を並べてみましたが、これらの言葉の違いって、何なんでしょうか。まあ、この中でも「随筆」なんて言葉は既に古語とか死語とか言われても仕方無いくらいに使われていないようにも思いますが……。
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・essay
……小論、評論、それに「随筆」。
・column
……円柱、または円柱状のもの。(新聞、雑誌などの)縦の欄、段。署名記事。表の縦。 更に「随筆」は「見聞・感想に任せて気の向くままに書き記したもの」というような意味です。
どうやらエッセィと随筆には、それほど大きな差は無いようですが、エッセィとコラムには大きな隔たりが在るようですね。
元々「コラム」とは円柱のことを指し、それから転じて、物事の「縦」を示すように成ったもののようです。新聞や雑誌などでも最初はその「縦」の欄のことを差して使っていたのでしょうけれど、それから転じて、現在は日本語で「コラム」と言えば「署名記事」一般を差すようですね。
エッセィは論文という中身を指し示していますが、コラムには本来「円柱」という外側、つまり形を示す意味合いが在った訳ですね。
さて、ではブログ(blog)に書かれている記事などは一般にどちらの言葉が似つかわしいでしょうか。確かにハンドルネイムや匿名が多いですが「署名記事」には違いない訳だし、かと言って「記事」と呼べるようなしっかりとした内容のものばかりかと言われれば、そうではありませんよね。それでもエッセィに含まれる「論文的」な特徴が在るかと言われれば、これも悩んでしまいます。
そこで最も相応しいだろうと思われるのが「随筆」という言葉でしょうか。
形式に囚われず、自由気ままに、自分の思うままに書き記す。
それは現在多くの人がブログというトゥールを使って行っている行為そのものでは無いでしょうか。
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