忍者ブログ

凪司工房の徒然

お知らせ・小説・ツイノベ・随筆・エッセイなど

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

青春アドベンチャー「幻坂」 あとがき

青春アドベンチャー「幻坂」をお聞き下さったみなさん、ありがとうございます。
 お楽しみいただけましたでしょうか?
 自分が担当した「源聖寺坂」でなくても、お気に入りになったお話があれば幸いです。
 全然ダメだった、合わなかったという方々、どうもすみません。
 原作ファンの方で憤りを持った方々、どうもすみません。
 原作の小説には大阪の上町台地等の情景が情緒豊かに描かれてますので、ぜひ原作を手に取られてそちらをお楽しみいただければ、と思います。

 ドラマ等でこういった「あとがき」といった類のものはあまり見かけない気がしますが、小説等ではよくありますね。折角作品に関わったので、自分の携わったものくらいはそういった「あとがき」なるものを書いてみよう、ということで、少し製作苦労話(言い訳?じゃないよ)等、少し書き残しておきたいと思います。


 自分が青春アドベンチャーの企画に参加するのは今回で3作目となりますが、オーディオドラマの15分という尺で1本やるというのはなかなかに難しいものです。オムニバス形式の青春アドベンチャーというのは今までに何本も製作されていますが(例えば不思議屋シリーズとかカラーライフのような色をモチーフとした一連の作品群とか)、どちらかといえば若手作家が参加して競作するといった形が多かったのではないでしょうか。
今回はベテランの山本雄史先生が大半の作を書き、後を若手作家が担当するという変則的な形での作品となっていますが、若手作家を育てる為にはこういったスタイルでのやり方はあると思います。
 ただ、作品として放送される訳で、そこではプロだアマチュアだベテランだ新人だ、なんてことは言っていられません。いい作品を作り上げて聴取者に届ける。それが何よりまず大事なことですね。

 それで今回の原作「幻坂」。ミステリ分野で有名な有栖川有栖先生の著作ですが、今回の小説は大阪を舞台としたちょっと不思議なお話です。ミステリ要素を期待すると肩透かしを食いますが、大阪の坂文学としては非常に優れた作品だと思います(今回興味を持たれた方はぜひ原作をお読み下さい)。
 自分が担当した「源聖寺坂」はその中では比較的ミステリ色が強い、やや異質な作品になっています。ミステリ要素があるので(つまり謎解き)どうしてもその要素は入れなくてはならず、15分の尺でやると原作にあった上町台地のこととか源聖寺坂のある界隈の話(ラブホとか結構あるんですよ、みたいな話含む)であるとか、入れられるだけの余裕はなく、また原作のままオーディオドラマにすると主人公である樹さんのドラマとしてやや弱い作品となってしまうという事情、更には製作サイドの関係で「関西弁を」という要求があったりして、結果、ああいった脚色の強い作品となりました。
 また源聖寺坂は登場人物も多く、削らざるを得なかったこともここに書き加えておきます。

 原作を読まれた方はミステリのロジックや作品の設定は合っているけれど別作品だ、と思われたことと思いますが、オーディオドラマとして、また15分という尺の中で表現するということを考えた結果、ああいった作品となりました。

 個人的に原作ものって原作の方がいいと思っています。小説なら小説ならではの味わいがそこにありますからね。いい小説は朗読してもやはり良いものです。 

 オーディオドラマに期待するものって個人個人それぞれ違っていて当たり前だと思いますが、今回の作品で小説や映像作品では味わえない「何か」が味わってもらえたなら、幸いです。

 まだまだ未熟なところも多いですが、またこのような機会があれば、沢山楽しんで心を動かせる力のある作品を書きたいと思います。


 なんか思ったより真面目なコメントをしてますなあ。もっとくだけた「あとがき」にしたかったのですが、これもまた作品の持つ空気を引きずってのことでしょうか。

 最後に原作から一文ほど、引用して締めたいと思います。


  源聖寺坂は、素敵に恐ろしかった。
  あまりにも見事な坂だから。



 大阪に行った際にはぜひ源聖寺坂へとお立ち寄り下さい。
 急なので歩く時はお気をつけて。


    凪司工房

拍手[0回]

PR

青春アドベンチャー「幻坂」放送!

3月3日よりNHK-FMの青春アドベンチャーにて放送の「幻坂」。その第三回の脚本を凪司工房が担当しています。

原作は有栖川有栖先生の著作で、大阪の天王寺に実在する七つの坂について書かれたオムニバス形式の短編小説です(他にも松尾芭蕉の最期を描いた作品も収録)。

一つ一つは独立した作品でそれぞれ七坂のうちの一つの坂を舞台として書かれている、ちょっと奇妙なお話です。

凪が担当した第三回「源聖寺坂」は3月5日(水曜)の放送となっております。
内容については詳しくは触れませんが(また放送終了後に「あとがき」という形で多少語ります)、源聖寺坂の絵にまつわるミステリとなっております。宜しければお聞き下さいませ。

↓こちらはNHKオーディオドラマの紹介ページです。

ttp://www.nhk.or.jp/audio/





※放送終了まではブログの一番上の記事にしておきます

拍手[1回]

マナカナの大阪WORKERS あとがき

無事に青春アドベンチャー「マナカナの大阪WORKERS」の放送を終えました。放送をお聴きになられたみなさま、楽しめましたでしょうか? 前回と異なり「仕事」がテーマということで全体の雰囲気もちょっと違っていたと思います。
 私の書いた「商売の神様」も、前回の「君を探し続けて」とはうってかわった雰囲気の作品で、それでも短い時間の中で色々と考えて詰め込ませていただきました。個人的にはうまく演出してもらっていた分作品世界に入り易かったかと思いましたが、もうちょっと細かな配慮の行き届いた脚本が必要と感じた部分もありました。
 それでもどこか一部でも楽しんでいただけることが出来たなら、書いて良かったなと思います。

(多少の内輪話)一応何本か提出した中で選ばれた作品で、「仕事」がテーマということで前回よりも考えるのに苦労した気がします。どうしても「お仕事もの」とか「がんばる」的な話になりがちなので、もっと違う方向から光も照らせたのではないかと、後になって反省もございました。

 また第三弾などあれば、そしてそこに参加出来たならば、よりみなさんに楽しんでいただける作品が出来るよう、日々小さくても積み重ねが出来ていけばと思います。

 この場を借りて、参加された方々、放送を聴いて下さったみなさまに、厚くお礼を申し上げます。
ありがとうございました。


  凪司工房

拍手[1回]

青春アドベンチャー「マナカナの大阪WORKERS」放送!

3月に放送を予定しておりました「マナカナの大阪WORKERS」ですが、震災の影響で第4回以降が放送未定になっておりましたが、いよいよ今週より放送されます。
 日程は以下のよう。

8月22日 「たこ焼きたガール」(福井ちひろ)
8月23日 「お局様」(青山花累)
8月24日 「ニセモノ」(原田ひ香)
8月25日 「アシスタント魂」(益田昌)
8月26日 「ラストドライブ」(堀達夫)
8月29日 「さくらそう」(掛川浩司)
8月30日 「商売の神様」(凪司工房) ←←←
8月31日 「マフラーの彼」(植澤紀子)
9月1日 「おがくず」(森本宇一郎)
9月2日 「バナナケーキ」(橋目真理子)

 内容は1話完結のオムニバス形式で、今回はWORKERSということで「仕事」をテーマとした10作品となっております。前回の「マナカナの大阪LOVERS」をお聞きになられた方はある程度構成が分かってらっしゃるかと思いますが、今回もラジオドラマ+1分程度のマナカナちゃんのトーク、そして元気づけるような歌が流れるという構成になっています。それぞれに楽しめる作品となっていると思いますので、是非お聞き下さいませ
(凪司工房の担当回「商売の神様」は8月30日放送です)

 放送時刻は青春アドベンチャーの放送時刻、22:45〜23:00の15分間となっております。

 詳しくはこちらのHPをご覧下さいませ。

拍手[1回]

震災ツイノベ集「3.11 心に残る140字の物語」発売

普段Twitterに於いて140字(以内)という限られた文字数で #twnovel というタグを付けたツイッター・ノベルを書いておりますが、その中から今回の3.11東日本大震災に関したものを作家の内藤みかさんが集めた中から出版社の方が選んだ100編のツイノベが収録された書籍が発売となりました。この本の印税は全て被災地復興の為の寄付へと回されるそうです。
 今回はその収録100編の中の1本に、凪司工房の作品も選ばれています。

 詳しくは特設サイトか、内藤みかさんのblogを参照して下さい。

 「3.11 心に残る140字の物語」特設サイト

 内藤みかさんのblog


バナー

拍手[0回]

マナカナの大阪WORKERS(※追記あり)

3月7日(月)より2週(7~11、14~18)に渡ってNHK-FMで放送される青春アドベンチャー「マナカナの大阪WORKERS」の第7回の脚本で参加しました。
 前回の「マナカナの大阪LOVERS」の好評で、今回はそれに続く第二弾ということで「仕事」をキィワードとして、10編の作品が10人の作家によって描かれています。様々な仕事にまつわるラジオ・ドラマをお楽しみ下さいませ。

 3月7日「たこ焼きたガール」作:福井ちひろ
 3月8日「お局様」作:青山花累
 3月9日「ニセモノ」作:原田ひ香
 3月10日「アシスタント魂」作:益田昌
 3月11日「ラストドライブ」作:堀達夫

 3月14日「さくらそう」作:掛川浩司
 3月15日「商売の神様」作:凪司工房 ←←←
 3月16日「マフラーの彼」作:植澤紀子
 3月17日「おがくず」作:森本宇一郎
 3月18日「バナナケーキ」作:橋目真理子

 前回のをお聞きになられた方は分かっていらっしゃると思いますが、今回も「ラジオ・ドラマ」+「マナカナちゃんトーク」(1~2分程度)+「歌」(今回は元気の出る選曲になっているそうです)という構成で放送されます。
 3月7日から月金の毎晩22:45~23:00の15分間。

 マナカナちゃんファンの方も、
 オーディオ・ドラマはあまり体験したことの無い方も、
 またはいつも聞かれている方も、
 楽しんで聞いていただける作品が揃っていると思いますので、
 宜しければどうぞお聞きになって下さいね。

 Check it!!

(※現在は東日本大震災関連の放送を行っている為、5回以降の話は放送未定です。ご了承下さい)


※追記※

本来なら放送される筈でしたが、3月11日午後2時46分に東北で起こった地震を始めとする東日本地域での大きな被害により、放送を見合わせておられましたが、この度、ひとまず「休止」が決定しました。楽しみにされていた方々には本当に申し訳ありませんが、現在のところ放送予定はありません。
また放送予定が決まりましたら、こちらのblog等で報告したいと思います。

※更に追記※

青春アドベンチャーのサイトによると、どうやら放送の目処が立ったようです。
一応現在のところ、8月22日~9月2日までで月曜~金曜の全10回での放送予定となっています。
また近づきましたら、きちんと報告したいと思います。

拍手[2回]

マナカナの大阪LOVERSを終えて

昨日で無事に全10回の放送を終えました青春アドベンチャー「マナカナの大阪LOVERS」でしたが、聴かれたみなさまは楽しまれたでしょうか?
マナカナちゃんの人気のお陰か、NHKの方にも沢山の感想が寄せられているそうで、一部とはいえ製作に携わった者としては嬉しい限りです。

10分少々のドラマというのはなかなかに作る方としては難しく、何を入れるかよりも何を捨てるかということに非常に悩んで作りましたが、今回製作された大阪局のスタッフの方々、俳優の方々の好演により、良い作品に仕上げてもらっていたと思いました。聴いて下さったみなさまにも楽しんでいただけたなら幸いです。

またこのような機会があれば(第二弾とか?笑)、もっと楽しんでいただけるような作品を、と思っております。
この場を借りて、参加された方々、放送を聴いて下さったみなさまに、厚くお礼を申し上げます。
ありがとうございました。


  凪司工房

拍手[1回]

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

プロフィール

HN:
NAGI Tsukasa WORKS
性別:
男性
職業:
不詳
趣味:
小説、妄想、読書、音楽、(料理)

フリーエリア

カテゴリー

最新記事

最新CM

リンク

最新TB

バーコード

RSS

ブログ内検索

アーカイブ