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凪司工房の徒然

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小説「幽霊な姉と妖精な同級生〜ささやき幽霊の怪編」


【あらすじ】
土筆屋大悟(つくしやだいご)は陰陽師の家系に生まれた、ごく一般的な男子高校生だ。残念ながら霊能力はほとんどなく、辛うじて十年に亡くなり幽霊となった姉の声が聞こえるという力だけがあった。
そんな大悟にはクラスに憧れの女子生徒がいた。森ノ宮静華。誰もが彼女を妖精や天使、女神と喩える、美しく、そして大悟からすれば近寄りがたい女性だった。
ある日、姉の力で森ノ宮静華にその取り巻きが「ささやき幽霊の怪を知っている?」という話をしていた。
これは能力を持たない陰陽師の末裔の、ごく普通の高校生男子が恋心を抱く憧れの女子生徒と、怪異が起こす事件に巻き込まれる、ラブコメディーな青春異能物語である。


【備考】
・本作は「ねえねえ姉〜幽霊な姉と天使のような同級生」をリメイクしたものである。
・本作は「GCN文庫1周年記念短い小説大賞」応募作です。
・コンテスト期間終了後、非公開になる場合があります。


【データ】
文字数:3万字
バージョン:v1.1.0
公開日:2023.2.1
更新日:2023.2.1


【リンク】
小説家になろう
カクヨム
アルファポリス
エブリスタ
ノベルアップ+


【作品冒頭】



 ねえねえ――。
 右耳の表面をくすぐる微かな響きを感じ、瞼を持ち上げようとした。けれどまだ全身が重く、とても夢現から抜け出せない。
 もう少しだけ……と声にならない声で、土筆屋大悟(つくしやだいご)は息を吐き出す。
 ねえ。ねえねえ――。
 けれどその愛らしい声は、彼の意識を無視して今度は左の耳へと囁かれた。
 吐息のような囁きは大悟を良い加減に脱力させる。ついで、鼻の先を甘い匂いが掠めた。それは教室に入った瞬間にいつも漂う香り、即ち森ノ宮静華(もりのみやしずか)のものだ。


小説「幽霊な姉と妖精な同級生〜ささやき幽霊の怪編
」1より

#小説 #ライトノベル #短編 #高校生 #陰陽師 #ラブコメ

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