140文字で色々な世界が表現出来るように、日々様々な光が当てられるように。そんなツイノベを目指そうと。
今週分（２月21日～27日投稿分）は７編です。
２月27日
#twnovel 金を貰って銃を撃つ。そこには思想も正義も関係無い。ただビジネスとしての生と死が転がるだけ。この仕事を面白いなんて言う奴は狂ってる。国を変えるとか言う奴は更に。家族の為と言うなら大人しく国に帰ってろ。「ならお前は何の為に？」答えられなくて俺はそいつに銃口を向けた。
２月26日
#twnovel 間もなく十年ぶりの地球だ。だが窓から見える惑星は茶色。空間座標を確認したがどうやら本当にあれが地球らしい。無事に着陸したがどこにも水は無い。人も居ない。ただ砂だけが地表を覆っていた。こんなことなら帰ってこなければよかった。私はもう一つの地球に戻ろうと星を発った。
２月25日
#twnovel 空が薄っすらと曇り、遠くの山が霧に覆われたようだ。「おれ知ってんで。春霞って言うんや」自慢げに孝太は言ったがどうせ父親の受け売りだ。「春霞って何なん？」案の定答えらない。「あんたみたいに物事がはっきり見えてへん奴のこっちゃ。ちなみにあれは霞やのうてただの黄砂や」
２月24日
#twnovel 昨日告白して恋人同士になれた、そう思ってた。でも昨夜は「おやすみ」ってメイルが着ただけで今朝は無し。何て顔で会えばいいか悩んだけど学校であいつは普通に「おはよ」て。昼休みに呼び出して問い詰めたら「え？ あれ告白だったの？」「毎日メイルで挨拶しよって言ったのに」
２月23日
#twnovel 別れの儀式で彼を思い切りグーで殴ったら右拳から出血した。夜鳴った電話に飛びついたら就職内定取り消しだって。その勢いで私は友達のミオを呼んで愚痴大会。自分が泣こうと思ったのにミオは失恋したって号泣して。慰める私は右拳の絆創膏を見て、自分の涙を笑い声に変えたんだ。
２月22日
#twnovel カフェでアイス珈琲を頼んだらココアが出てきた。山手線で外回りに乗ってしまい彼との待ち合わせに遅れて、でもやって来たのは彼氏の友人。あたしは怒られる代わりに笑い話をして、気づいたらホテルだった。この間違いだらけの人生はたぶん生まれつき。「あんたを生む気無かったの」
２月21日
#twnovel 雪がすっかり融けてしまった公園にまだあのおじさんは居た。友達は汚いから近づくなって。けど僕は。「どこかに行くの？」ダンボールを片付けているおじさんは「出ていかなくちゃいけない」と。「次はいつ会える？」おじさんは寂しげに「また次の冬かな」翌日、桜の花が一つ咲いた。
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