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凪司工房の徒然

お知らせ・小説・ツイノベ・随筆・エッセイなど

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あけましておめでとうございます

みなさま、あけましておめでとうございます。

今年もどうぞ宜しくお願いします。


2011年1月1日  凪司工房

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小説新潮「八百字の宇宙」

 先程発売された小説新潮の一月号、創刊八百号記念の特集にて八十八名の作家の方々が「八百字で何か書いて下さい」と言われて書いたものを集めた『八百字の宇宙』というものを読みました。それには別に八百字の小説をお願いします、と頼まれた訳では無い為、色々な形態のものがありましたが、やはりどちらかと言えば私はそういう小説に近いものが読みたいなと思っていたので、そうで無いものには原則として評価してませんが、一応、自分なりの読書感覚の目安として、まあ大体こんな感じに読んでいるのだな、というのが分かればな、という、まあ自己満足の類ですね。
 感想は書きません。八百字ですから、やはり実際に目を通してもらうのが一番です。


(それでは内容は 続きの記事は…… からお読み下さいませ)

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→続きの記事はこちら

12月20日~12月26日までのTwitter Novel

 140字より随分と少ないものもやってみようと思わないでもないですが、いつもギリギリまで使ってしまうのは、貧乏性だからでしょうか?
 今週分(12月20日~26日投稿分)は番外編2編を加えた9編です。

12月26日
#twnovel サンタ名義で届け物が来た。中には赤い衣装と「来年はお前の番だ」のメモ。更には「やらないと来年の十二月二十五日に超不幸なことが起こる」とある。さて翌年の当日、俺に何が起こったか想像してみて欲しい。   ※これを読んだあなたは別の五人に同じ内容のツイノベを書いて読ま


12月25日
#twnovel その日、サンタの家では恒例の聖夜配送業務お疲れ会が開かれていた。沢山のサンタが集まって仕事の愚痴を言い合って過ごす。今年も配送中止が多かった。そのプレゼントの山は全てオークションで転売だ。「しかし最近はどの家も防犯装置付いてて行かなくていい家増えて楽になったな」


12月24日
#twnovel 12月24日があと数分で終了。一人残業を片付けながらパソコンの前で俺は固まった。窓を開けて赤服の男が入ってくる。サンタってオチは無しだ。と思ったら後に続いて赤服の集団。「おい! お前も来いよ!」理由が分からないまま渡された赤服を着て、俺はイブの街中を疾走した。


12月23日
#twnovel 「また明日。さよなら」彼女は笑顔で別れる。それが死亡フラグと知らずに。「で、どうします?」俺の隣に来た黒服は、小さな旗を手にニヤリ。「わかった」俺はATMで貯金を下ろし百万払い、旗を折った。翌日、俺を見た彼女は「どうしてまだ生きてるの? 死亡フラグ立ってたのに」


12月23日(番外編)
彼女 #twnovel 彼女が泣いていた。彼女が叫んでいた。彼女がキスをせがんだ。彼女が顔を殴った。彼女が携帯を二つに割った。彼女が押し倒した。彼女が迫った。彼女が求めた。彼女が訊いた。「わたしのこと好き?」だがそれにちゃんと答えるにはまず目の前の彼女「たち」をどうにかしないと。


12月22日
#twnovel サンタさんへ。プしゼんとはいいません。かわいに、おとろさんとあかおさんをかエしてくださり。おねがいしキす。靴下の中のその手紙を見つけ、考える。翌日、その家には二匹の雑種犬が元気に吠えていた。保健所から引き取ってきた犬に駆け寄り息子は叫んだ。「おとろ! あかお!」


12月21日
#twnovel 募金のつもりで人生最期の宝くじを買った。一枚だけ。それが当たったと分かり、換金に向かったら別れた彼女と再会した。彼女も酷い人生だったようで、その金で一緒に暮らそうと約束した。いざ換金に向かうと組違い。手に入ったのは十万だけだ。結局、俺には右頬の痛みだけが残った。


12月20日(番外編)
月食 #twnovel あれは■が隠れてるんだよ。■は別に隠れてる訳じゃないじゃない。ただ影に邪魔されて見えなくなってるだけ。そうだけど■が隠れてるって言った方が微笑ましいだろ。じゃあ貴方は■の方が好きなの? なんでそうなる。僕ら何の話してるんだ? だから■の話です。おいでタマ。


12月20日
#twnovel 日本にお好み焼きというものがあると聞いた王は家臣にそれを持ってくるよう命じた。「使うものは小麦粉、卵、ソース、ノリ、マヨネーズ……カツオブシ」数日後。「これが、お好み焼きか」王の目の前には卵やソースやノリ、マヨネーズを掛けられた武士が大きなコテを手に立っていた。

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12月13日~12月19日までのTwitter Novel

 オチがしっかり効いているものの方が好まれるのかな、と思いつつも、心気ままに書いてしまう140字であります。
 今週分(12月13日~19日投稿分)は番外編2つを加えて9編です。


12月19日
#twnovel 目の前の彼女はじっと僕を見つめ何も言わない。(違うの、ほんとはいっぱいいっぱい話したいの。あなたが好きって言いたい。でも急に来るから昼ご飯の焼きそばの青海苔が付いてたら困るし、キスなんて出来ないから口開けないの!)「ごめん。僕、餃子食べたからきっと臭いんだね」


12月18日(番外編)
ブラックバス #twnovel ブラックバスがレッドリストに! その記事に時代は変わったと感じる。遺伝子操作でマグロ味に改造されたブラックバスは乱獲が響き、今では希少種指定。「かつては嫌われ者だったんだぜ」そう言うと息子は「こんなに美味しいのに?」と冷凍ブラックバスをぱくついた。


12月18日
#twnovel 「隣の翔子ちゃん結婚するんだってね」「どこ情報だよそれ。ソースはあんのかよ!」「何言ってるの。あんたの前にあるじゃない」「ウスターじゃねえよ」「じゃあ」「おたふくでもねえ」そして渡されたデスソースをたらふくかけた海老フライを口に……やっぱり出来なくて俺は泣いた。


12月17日
#twnovel 俺はどんなシステムもすり抜けるその世界で知られたクラッカー。今侵入しているのは彼女の携帯端末。出会って一月だが進展が無い。女子校育ちのお嬢様大学生のガードを崩す物でも見つかれば……え。そこには男の名前と年齢と職業がずらり。俺のも。要人ばかり。彼女はスパイだった。


12月16日
#twnovel 自分の漫画が条例に違反しているからと編集者から書き直しの依頼があった。だが断る。ある日書店で自分のその本が普通に本棚に並んでいるのを見た。表紙のタイトル以外が黒塗り。購入して中を開くと一部を除いて全てが黒塗り。唯一残されていたのは抗議の意味で載せた条例の全条文。


12月15日
#twnovel 韓国では初雪は恋人が一緒に過ごす大事なイベントらしい。目の前でちらつき始めた雪に私は遠距離の彼に電話をする。「あ、智紀。うん。初雪だよ。智紀が降らしたって? 馬鹿。そっちは苦労も不幸も無いんでしょ? いつか私も……」空を見上げた。彼の白い贈り物は温かい気がした。


12月14日(番外編)
流星群 #twnovel 今夜はふたご座流星群が極大になる。でもおばあちゃんは白内障で見られない。更に曇り空。私はじっと空を眺め、見えたら教えてあげようと思ったのにやっぱり見えない。「ごめんね」と言うと、おばあちゃんは「わたしにはちゃんと見えてるよ。今お前が流した優しい流れ星が」


12月14日
#twnovel 昨日は忘年会だったが今日は社の忘年会だ。学生時代から何かと騒ぐことが好きだったが、社会人になると本当にこういった場が増える。飲み会サイコー! って叫んだら次の瞬間、隣にゴミ箱が寝ていた。俺は時計を見て慌てて出社したが、会社に席が無い。「先月首に……」忘れていた。


12月13日
#twnovel 選択肢を「別れる」にしてボタンを押す。それだけの簡単な作業。彼の戯言は全て早送りでスキップ。その泣き顔が怒りに変わり更に優しげに笑っても、送り続ける。やがて彼が画面から消えてしまうと、急に襲ってきた空しさに慌ててリセットを探した。でもどこにも無い。もう戻れない。

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12月6日~12月12日までのTwitter Novel

 140文字の中に小さくてもいいから、何か世界を表現出来れば、なんて考えることもあります。
 今週分(12月6日~12日投稿分)は7編です。


12月12日
#twnovel それは線香の匂いのする栞だった。おそらく祖母のもの。自分の本棚でそれを見つけ、驚きながら僕はその本を抜き出す。「サバイバル・ハンドブック」これを祖母が。開いたペイジは山中での生き延び方。慌てて僕は帰ってきた両親に言った。「ばあちゃん生きてるって。姥捨て山で!」


12月11日
#twnovel 「ケーキ作り過ぎちゃって」と、そこには山積みの箱。彼女に言われるまま車に積み込み「あ、ども」よく知らないおじさんとおばさんに頭を下げ、運転して近所を回る。帰ってきて「俺のケーキは?」「これから幾らでも食べられるじゃない」四人一緒に収まった写真は後の家族写真。


12月10日
#twnovel 今年の漢字の発表の時。リポーターは緊張気味にそれを見守る。彼は有名な書家で、その書はローマ法王に献上されたとか。「出来ました」一仕事終えた彼は額を拭ったが、一同は言葉を失う。「これは?」「※です」え? 仕方無い。リポーターは彼が知る一番難しい字を答えた。「鬱」


12月9日
#twnovel 空港の身体検査に全身スキャナが導入され、妙な噂が世間で囁かれていた。それは地球人の姿をした宇宙人が意外と多く紛れ込んでいた、というもの。私はこの列の何人かはそうなのかと思いながら進んでいると、頭を綺麗に剃った恐い男二人組が。「いや、俺宇宙人じゃない。ないって!」


12月8日
#twnovel 姫の白い首筋に当たるナイフに、誰もが動けない。私は婚約者を傷つけない為に身代わりを申し出る。「王子!」私は大臣の手を振り解く。もう迷いは無かった。姫を放し、アルフレドは私に向き直る。「いいんだ、アル。もう我慢しなくて」姫も兵士たちも驚く中、私はアルと熱い抱擁を。


12月7日
#twnovel 目が覚めたら彼女の携帯ストラップになっていた。彼女は電話する時にストラップを弄る。アートされたネイルは私を中毒にさせかねない強烈な臭いを放つ。ポーチの中に閉じ込められると戻しそうだ。でもこれは夢。ただの夢だから。目が覚めたら今度こそ彼の携帯ストラップになるんだ。


12月6日
#twnovel ブザーが鳴った瞬間、俺の指はバスケットボールを離した。それは綺麗な虹のアーチですっとゴールに吸い込まれる。深呼吸の静寂の後に湧き上がる歓声。そして俺は憧れのマネージャに告白するんだ。「え? 何?」彼女がこっちを見て何か怒鳴っている。「まだ第4Q残ってるでしょ!」


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11月29日~12月5日までのTwitter Novel

 140文字で楽しんでもらったり、何か考えてもらったり、出来るようなものが作れていれば良いのですが、と思いつつ。
 今週分(11月29日~12月5日投稿分)は7編です。


12月5日
#twnovel 「一緒の檻に獅子と虎と狼を入れたら誰が生き残った?」日曜の午後にする彼女の質問はいつもくだらない。でも答えないと怒る。だから「違うよ」「違う」「それも違う。もう勇太は私のこと何も分かってない!」それから一時間彼女の不満と愚痴が続く日曜の午後。「それで……答は?」


12月4日
#twnovel ある日太陽は空に昇るのを止めた。変わらない毎日に飽き飽きして、たまには休むのもいいかと考えたのだ。その日から世界は暗闇に閉ざされた。星の輝く空は綺麗で、植物は人工光で育つ。必要とされなくなった太陽は忘れられた。だがその他にも人々は忘れた。「ねえママ。朝って何?」


12月3日
#twnovel 「待ってるから」あの馬鹿にそう言ってからもう四十年。私は未だこの町を離れずにいる。独り身でいるのは、こんな草臥れた飲み屋の女を口説くもの好きは情婦持ちくらいだから。待つことに終わりは無い。ドアベルが鳴る。入ってきたのは、あの日のまだ人生を知らない少女の幻想。


12月2日
#twnovel パトカーのサイレンが駆け抜けて行った。男は気にせずコーヒーを飲み、読書に耽る。店内で覆面男がナイフを振り回して喚いても気にせずペイジを捲る。何だか警官が沢山入ってきたが気にせず。机の上のカップが割れても気にせず。逃げ出したウェイトレスが転んでも気に……黒か。


12月1日
#twnovel この町に初めての雪が降った。それをとても息子は喜んだし、他の人たちも楽しげに空を見上げていた。けれど翌日、その翌日と降り止まないのを目にして、人々のそれは恐怖へと変わった。直ぐに私の元に訴状がもたらされ、今度は「雪を消して欲しい」だと。人間とは本当にいい加減だ。


11月30日
#twnovel 毎回見た目も雰囲気も全然異なる男と付き合う親友の彼女が、ある日わたしに告白した。「実は私、匂いフェチなの」それで見た目や性格じゃなく「匂い」で彼氏を決めてきたという訳か。納得したわたしに寄り添い、彼女は何故か匂いを嗅いで恍惚の表情。「実はもう一つ告白があって」


11月29日
#twnovel 飲み会の帰りの朝焼けが綺麗だと思っていたら、それは「夕焼け」だと隣の知らない女に指摘されて、何がどうなってんだ? /自分が誘拐されたことに気づいてない馬鹿息子の身代金を考えていたら「それもういいわ」とボスに言われて扱いに困っている。非常に遺憾である。


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11月22日~11月28日までのTwitter Novel

 やはりSSタイプの140文字の方がいいのな、と思いつつも、そうでないタイプのものも作ってしまいますが。
 今週分(11月22日~28日投稿分)は7編です。


11月28日
#twnovel 「ごめんね」彼女は笑顔で俺に手錠を掛けた。プレィかと思ったら「これ一生外れないから」と宣う。「どうすんだよ?」「結婚するって言ったじゃん」確かに。だがそれはSM嬢とのやり取りで。と彼女の表情が豹変した。「おめぇはあたしさ言うこと素直に従えばええんじゃ!」はい。


11月27日
#twnovel 「珈琲とアイスティー、それに日替わりケーキを」彼は私の分まで注文を済ませ「さ、話そうか」と。そんな必要無いのに。「必要無い? でも、言いたいんだろ?」彼は他人の心を悟る。「じゃあ何故別れたいか悟って」彼は困った顔。きっと私が占った二人の暗い未来を知ったのだろう。


11月26日
#twnovel 「ねえお兄ちゃん」上目遣いで「えへ」って微笑む女が俺の手を引っ張ってどこかに連れて行く。俺はいつから可愛い妹を持ったのだろうと考えたが「お兄ちゃん」と呼ばれる度にどうでもよくなり、着いた先は「コスプレ喫茶」。そこは俺のような大きなお兄ちゃんたちで溢れ返っていた。


11月25日
#twnovel 幼稚園に通う息子がまた妙な呪文を覚えて先生たちを困らせたらしい。でもどんな呪文か息子は教えてくれない。ある休日、デパートに出掛けると息子は派手な格好をした若作りの女性を指差し「りあじゅうばくはつしろ!」と唱えた。それは私が夜な夜なネットで呟いている言葉だった。


11月24日
#twnovel 「旅に出る」そう言って妻はキャリィバッグを抱え出て行った。後には三歳の息子と私だけが残された。仕方なく息子の世話をしながら洗濯に家の掃除、ついでに車も洗ってやる。息子と日向ぼっこしていると帰ってきた妻が一言「飯」と。半年後に出た新刊はどうやらローマが舞台のよう。


11月23日
#twnovel その本には全てのことが書かれていると言われていた。けれどどこを見ても私のことは一切書かれていない。だから何でも知るという賢人に尋ねた。私は何者なのかと。賢人は答えた。「あなたのことは誰も知らない。何故なら、あなたは誰もが探し求めているものだからだ」私の名は幸福。


11月22日
#twnovel 指輪を失くしたと妻が泣いた。大病を患い痩せた指から抜け落ちたのだ。私は折角だからと妻をデートに誘った。二十代の頃と同じようには回れなかったが、それでも一緒に食べたソフトクリームの味は変わらない。その最後、私は妻の指に新しい指輪を嵌め「また夫婦になろう」と笑った。

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HN:
NAGI Tsukasa WORKS
性別:
男性
職業:
不詳
趣味:
小説、妄想、読書、音楽、(料理)

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