140文字でどんな世界を作ればいいのか、なんて考えながら作っている最近。出来れば色々な140文字を作りたいのです。
今週分(10月25日~31日投稿分)は7編です。
10月31日
#twnovel 「ねえ祐司。死んだら死者の門で聖ペテロが天国か地獄かを判断するんだけど、その人を巧く騙せたらこっちに戻って来られるって。ハロウィンの伝説」「じゃあ例えばの質問。フミはこの病棟のイチヤって男とキスした?」「ごめん」「騙せよ。騙さなきゃ死ぬだろ」「私、地獄行きだね」
10月30日
#twnovel デートの待ち合わせで駅前に来たら彼女から「台風の為キャンセル」とメイルがあり、傘を持って寒い中一人の僕は、誰から見ても待ち合わせの片割れなんだけど、残念な人に思われるのも嫌で本でも読みながら一時間。鳴った携帯は気が変わった彼女からの知らせかな。「台風どう? 母」
10月29日
#twnovel ざわついていた暗闇がすっと静まり返った。鼓膜はその時自分の心音を捉える。息は止まり、一瞬の死が永遠に続くかのような緊張。でもその先に爆発するような生の嵐が待っていることを知っている。カウント・ダウン。バス・ドラムの響きに待ち切れない絶叫。さあ、熱狂を始めよう。
10月28日
#twnovel 彼女がアイスを食べていた。この寒いのにアイスを食べる心境を理解出来ない僕は、自販機でホットココアを買う。「ねえ、欲しい?」要らない、と答えると彼女は不機嫌になるに決まってるから「じゃ頂戴」と言ったら「わたしの愛する、あげるね」文句を言おうとした僕の口は塞がった。
10月27日
#twnovel 「輝き系女子って何ですか? あの、輝き系です。輝き系。そう言えば霧生光梨先輩も名前的には輝き系ですよね」「その名で呼ばないで」「あ、やっと答えた。でも輝き女子じゃなく系ってのがミソですね。素敵女子とかの親戚? 先輩、やめて下さい! 京極夏彦の小説は充分凶器です」
10月26日
#twnovel モテ木というひん曲がった木の苗を買った。半信半疑だが毎日せっせと育ててやるとそれは二週間ほどでグラマラスな女性を思わせる風貌に変化した。ある日家にきた友達はそれを見るなり頬擦りを始め、挙句に毎日やってくるようになってしまった。勿論僕のモテ期はまだ到来してない。
10月25日
#twnovel 家にやってきたのは結婚レベル4の女性。家事万能、容姿端麗、性格は控え目でマナーも問題無い。二週間の試験期間を経て合格なら晴れて結婚。最高の5には及ばないが僕は充分に満足していた。だが二週間後、不合格が告げられる。「何でだよ?」「あなたの結婚レベルが低過ぎたのよ」
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