140文字という制限の中で、出来るだけ様々な種類の話を作りたいと思っています。
今週分(11月15日~21日投稿分)は7編です。
11月21日
#twnovel 「痴漢!」そう言って僕の手を取ったかつての教え子は駅の外に連れ出し、金をせびった。彼女は金が無くなるとまた現れ、痴漢したことをバラすと金を無心した。その際何故か他の女と付き合うなと約束させられた。訳が分からない。「痴漢してないよな?」妻はそ知らぬ顔でキスをした。
11月20日
#twnovel 「泣き方を忘れた」と君。「じゃあ泣かなくていい」と僕。でも君は泣きたいと譲らない。それから一時間二人で泣き方について話し合った。別れる二人にとって奇妙な一時間。結局目薬を買って来てそれで涙を作った彼女は別れ話の途中で吹き出して、二人はもう少し別れないことにした。
11月19日
#twnovel 転勤で引越の為に部屋を片付けていたら、小学生の時に書いた『将来の夢』って作文を見つけた。何が書いてあるかと思ったらマイホームに可愛い奥さんに子供は三人で犬は絶対飼うとか、情けないくらいに平凡。僕は破いた辞表をゴミ袋に入れ、引越先はペット可かどうか調べ始めた。
11月18日
#twnovel クリスマス化粧が施されたガラスケイスを横目に俺は先を急ぐ。彼女にどうやってイヴは無理だと伝えようか悩んでいた。初めてのクリスマスだけに楽しみにしているからな。だが無理なんだ、どうしても。「遅い」「ごめん。あのさ」俺の仕事はサンタなんだとは口が裂けても言えない。
11月17日
#twnovel 今日は車内がやけに込み合っている。ゆっくりと発車した電車を撮影する人の群れがホームに沢山。有名人でも乗っているのだろうか。今日はこれから生まれ故郷に帰る。新しい仕事が見つかればいいけど。車掌が最後の駅名を告げる。仕事を終えた僕に車掌が「ご苦労さん」と言った。
11月16日
#twnovel 何度も洗ってくったりとした人形は今日遂に首が取れた。パパは新しいのを買ってやると言うけど、同じものが手に入らないのはもう分かっている。だからその首を接着剤で固め、私は眠る。でもその内にやっぱり首がもげて結局捨ててしまった。もうママはいない。新しいママも要らない。
11月15日
#twnovel スイーツが好きという彼の為にせっせとお菓子を作る。将来はケーキ屋さんと書いた夢を叶えた私は、きっと幸せ者だ。「この前の彼? 別れちゃった。今入院してるって」「じゃあ、今佐藤さんてフリー?」「うん、そうだけど」「じゃあ付き合わない?」「いいよ。甘い物好きだよね?」
[0回]
PR