時々気分で番外編を投稿していますが、基本は1日1本を心掛けています。狙いは一つ一つ違いますが、ほんのささやかでも楽しんでもらえればと思って書いています。
今週分(8月9日~8月15日投稿分)は番外編2編を入れて9編です。
8月15日
#twnovel ヘッドフォンから必死なロックバンドの叫び。僕は機関銃のようなものを振り回して抵抗する。警官のような人が取り押さえ、手錠のようなものが嵌められる。報道カメラは僕の顔にモザイクを掛け、アナは大声で「事件のようなものは収まりました」これが平和っぽい世界、て歌詞だった。
8月15日(番外編)
コピペ
#twnovel 大学で横行するコピペ・レポートにX教授はコピペ診断マシンを開発した。「これで誰もコピペ出来ないな」マシンは次々と生徒たちのコピペを見破り、あっという間に赤点の生徒を増やした。マシン開発は成功した、かに思えた。「X教授」訪れた事務員の手には教授の論文が。
8月14日
#twnovel 夏休みの登校日、掲示板の前に人だかりが出来ていたから覗いてみると「お、お前!」って友達に指差され笑われて、見たら『告白はじめました』って手書き文字の隣に紛失した彼女へのラブレター貼られてた。散々からかわれた翌日、一通のメイルが。『愛を一つ注文してもいいですか?』
8月13日(番外編)
13日の金曜日
#twnovel 遠くで微かな悲鳴。君は玄関を開け外を覗くが、外灯がちらつくだけ。時計は22:53。ドアを閉め、部屋に戻る。と、カーテンが揺らめいた。窓が開いている。電子レンジが鳴り、シャワーが。そして飛び出したジェイソン! だが時計は0:02。「残念14日だね」
8月13日
#twnovel 懐かしいね。アルバムを捲るとモノクロの笑顔。若い頃のおじいちゃんはいつも上半身裸で白い歯をにかって。戦地で受けた鉄砲傷をよく自慢げに話してたよね。結婚式は酔っ払って大泣きで、ほらおばあちゃんが笑ってるよ。「あれ? おじいちゃんは?」「きっとまた来年、会えるわよ」
8月12日
#twnovel 「今年の夏休みは熱海でバカンスですか」「ええ、そうなんです。苦節七年、地道に生きた甲斐がありました」「でも一人身で熱海は辛いですな」「いやいや、だからこその熱海です。素敵な彼女を見つけて思い切りハッスルですよ」その二週間後彼は死んだ。「来年は俺か」蝉のバカンス?
8月11日
#twnovel 空がごおぉって叫ぶ。田圃の稲は波打って、良蔵はその小さな体を更に縮ませた。夏になると山を越えて鬼がやってくるとじいじに聞かされて、それ以来、毎年風が唸り出すと、良蔵はじっと目を凝らした。山の上には真っ黒な雲。そこが光った。「うをぉぉぉ」その声は山に届いたろうか。
8月10日
#twnovel 「おい」寝室を覗くと妻が虫になっていた。虫だと? 再度扉を開ける。今度は白熊だった。夢だ。そう思って三度目のチャンレジ。鮪だ。それも生きている。いや生きてないと困るが。これはどうしたものか。「あなた」そう言った彼女の顔が何故隣にある。ろくろ首! そしてびっくり!
8月9日
#twnovel テレビはどこに回しても明日で世界が滅んでしまうと嘆いている。僕は彼女の手を握りながら、随分と穏やかな気持ちだった。彼女はしきりに世界の終わりが恐いと泣いた。それは僕と一緒に死ねるかどうか分からないからだ。でも、もう大丈夫だ。寝息を立てなくなった彼女の髪を撫でた。
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