忍者ブログ

凪司工房の徒然

お知らせ・小説・ツイノベ・随筆・エッセイなど

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

かしこし、をんな―Lady's Delicacy―

一筆啓上申し上げます
……
かしこ


そんな文面を見ることも、時代と共に無くなってきたでしょうか。
特に「手紙」を書く習慣自体が無くなってきた事も在り、こういった
言葉遣いは徐々に衰退していっていることでしょうね。

ちなみに上の頭語と結語。男性のものか女性のものか、分かるでしょうか?

拍手[0回]



現在は手紙と言っても、個人レヴェルではこういった言葉や時候の挨拶なども
無いものが多いでしょうし、そうで無い、ビジネスの現場で使われるものは、
「拝啓~敬具」などが多いでしょう。

元々、昔から「漢字」は「男性文字」、「かな」は「女性文字」といった
認識が在って(というか「ひらがな」は女性が発明した物ですよね)、
其の辺りからも手紙(書簡)においては、同じ意味でも違う語を用いたり
していました。

例えば「かしこ」というのは「恐れ多い、もったいない」という意味で、
ずっと以前は「穴賢(あなかしこ)」(「あな」は「あぁ」という意)として
使われていた言葉だった。それが平安時代には「あなかしこ、あなかしく」など
と変わり、その内に徐々に頭の感嘆の「あな」が取れて、只単に「かしこ」として
使われるように成ってきたらしい。

これは男性的な言葉で言えば「(恐惶)謹言」に当たる。
自粛自戒の気持を込めた結びの言葉である。

江戸時代くらいまでは男女どちらでも手紙の文体により「かしこ(かしく)」を
使ったようだが、江戸時代以降、男女の差別化が進み、男性は「謹言、敬具」
などの漢字の言葉を、女性は「かしこ、あなかしこ」などのひらがなの言葉を
使って、手紙を結んだようだ。

また、同様に頭語にも女性は漢字のみに成るのを避けたらしい。

前略ごめん下さい~かしこ
謹んで申し上げます~かしこ

こんな奥床しい女性も少なくなりつつある現代。
偶には手紙でも認(したた)めて、そこにこういった言葉でも使ってみては
いかがなものかな?
PR

コメント

コメントを書く

お名前:
タイトル:
文字色:
メールアドレス:
URL:
コメント:
パスワード:   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

トラックバック

この記事にトラックバックする:

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

プロフィール

HN:
NAGI Tsukasa WORKS
性別:
男性
職業:
不詳
趣味:
小説、妄想、読書、音楽、(料理)

フリーエリア

カテゴリー

最新記事

最新CM

リンク

最新TB

バーコード

RSS

ブログ内検索

アーカイブ