・旬(しゅん)
……魚や野菜、果物などが出盛りの時季で最も味が良い。また、物事を行うのに
最も適した時期。様々なところで聞かれる此の「旬」という言葉ですが……
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本来は「旬(じゅん)」と読み、其れは「10日間」を表す言葉でした。
古くは毎旬の初めと月後半の初めに天皇が臣下から政務を聞いたり、
宴を催したりする儀式の事を「旬儀」と称したそうです。
その内に、それがやがて(旧暦)4月1日と10月1日だけに成り、それぞれ
「孟夏の旬」「孟冬の旬」と呼び、「孟夏の旬」には「扇」を、「孟冬の旬」には
「氷魚(鮎の幼魚)」を賜う習わしになりました。こうして、旬儀の際にはそれぞれ
の季節に相応しいものが賜り物とされたことから、現在の「旬」に成ったと言われて
います。
魚でも野菜でも、旬には生育期に成り、沢山摂れ、また、味も良く成ります。
もちろん、成長に良い時季というのは、ヴィタミンなども栄養価も必然と高く
なり、健康にも良いということですね。
野菜などで時季をずらして作ると、一般的には栄養価が落ちる、と言われて
います。また、味や形、食感などに拘る為、どうしても栄養価が下がり気味とも
言われています(もちろん、そうでないものも沢山在るでしょうけれど)。
一年中、同じものが食べられているような錯覚に陥りますが、実は目に見えている
形が同じだけで、中身はやはり多少異なるのでは無いでしょうか。
旬の時季に旬の物を口にする。
出来れば、そういう生活を心掛けたいものですね。
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