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凪司工房の徒然

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格式在る奥様―My Wife is High Quality―

「ねえ、奥様」
妻、夫人、奥さん、ワイフ……様々な呼び方がされる既婚女性ですが、
ひょっとすると「奥様」なんて言うと「どうして〝奥〟なんて言われるの
かしら」と、やや憤慨なさる方も、この頃は多いかも知れませんね。

けれど「奥様」と言われたからと言って、別にあなたの事を見下している訳でも
卑下している訳でも、無かったのです……かつては。

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昔から様々な呼び方がなされてきた訳ですが、此の「奥様」(奥さん)という
呼称が庶民に定着するのは、かなり遅く明治に入ってからの事です。ですから、
まだほんの100年余りの歴史しか無いのですよね、庶民にとっては。

そうです。元は此の呼称は江戸時代、旗本の妻を表す言葉として「奥様」が
在った。
身分制度に厳しかった江戸時代は、夫の身分により、妻の呼称は細かく分かれて
いたようです。
・将軍家 →御台様(みだいさま)
・御三家、御三卿 →御簾中(ごれんちゅう)
・大名(10万石以上) →御前様(ごぜんさま)
・大名(それ以下) →奥方(おくがた)
・旗本 →奥様
・御家人 →御新造様
・庶民 →おかみさん、かかあ

そこで「奥」であるが、これは文字通り「建物の奥」を示していた。
家の「表」に対しての「奥」である。
其の「奥」を守る者のことを「奥様」と言ったのだ。
「奥」というのは特別な場所で、家人以外は立入る事の無い、私用の場
であった。
「大奥」というのも、将軍が政(まつりごと)を司る「表」に対して、
私生活を送る「奥」だったのである。

夫の場合はこれほど沢山の呼称が在った訳では無く「殿様」と「旦那」で
あり、そこから考えると「男性上位」と思われるような呼称ですが、
家の表の事は「男」に任せ、家の奥は「女」が握っていた訳ですから、
そういった意味ではどこか女性に対して敬意を抱いていたのかも知れません。
ね、奥様。
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